教育心理学的に成績がぐんぐん伸びる効果的な6つの勉強法!
「どんな勉強法があってるかわからない」
教育現場で生徒によく聞かれる質問です。
それなのに、学校でも勉強法については教えてくれません。
いざ先生に勉強法を聞いても本当に成績アップに効果があるのかは疑問が残ります。
ネットやテレビで様々な胡散臭い勉強法が紹介される昨今だからこそ、今回は教育心理学的に成績アップに有効な勉強法を学年別で紹介します。
目次
①自分にあっている勉強法はなぜ大切なのか?
一口で勉強法と言っても、たくさんのやり方があります。
大前提として、生徒や子ども一人一人にあった勉強法があれば理想的です。
しかし、自分独自の勉強法が身についている子どもは少数です。ましてや、その勉強法が成績や学力向上に結びついているのかはわかりません。
世間で良いと言われている勉強法やインテリ芸能人おすすめの勉強法が、はたして学力を上げるのに有効なのかは謎です。
自分にあっている勉強法がわからず、そんなまゆつばものの勉強法に飛びついて失敗した人も多いのではないでしょうか?
でも、一つの事実として学力に伸び悩む生徒が勉強法を変えただけでぐんぐんと成績が伸びた事例はたくさんあります。
なので、学力や成績を上げるのには正しいやり方があり、正しいやり方をすると自ずと学力や成績は伸びるようになります。
どれだけやる気があり頭が良くても、やり方が悪ければその子の能力も十分に発揮されないままになり、宝の持ち腐れです。このような結果は、子ども本人だけではなく、親御さんにとっても辛いものです。
勉強法は学生の間だけではなく、資格試験のように大人になっても重要です。そのため、正しい勉強法を知ることは人生の成功や幸せにも関係するのです。
では、正しい勉強法とは何でしょうか?
②心理学的に成績アップに効果的な6つの勉強法
心理学の研究で成績向上に有効だと示されている6つの勉強法があります。
それが「概念地図」「説明する」「予想する」「質問する」「テストする」「描く」の六つです。
「概念地図」
まず、概念地図とは、下図のように習った概念の関係性と上下関係などの構造を図式的に描く勉強法です。
自分なりにどのような関係があるのか、どのような位置づけにするのかを考えながら図を作っていきます。
一つの整理法やまとめ方です。
「説明する」
次に、説明するとは、読んで字のごとく子どもに習ったことを説明させる勉強法です。
特に、学習内容の項目で似たところや違いの説明をさせるとより理解が深まります。
説明には、「なぜ?」に注目させて他の生徒に説明させる方法と自分の心の中で自分に対して説明する方法があります。
両方とも有効だと言われています。
「予想する」
次に、予想するとは、学習内容をそのまま結果のすべてまで話さずに、生徒に仮説を立てさせたり続きを予想させたりする勉強法です。
特に大事なのは、生徒の予想に対して先生が正しいフィードバックやコメントを返してあげることです。
先生からの正しい応答で予想することの効果が高まります。
「質問する」
次に、質問するとは、先生や親が生徒や子どもに習った範囲の質問を投げかけて答えさせる勉強法です。
この時に大事なのは、「良い質問」を大人が考えて投げかけることです。
良い質問とは、過去に習ったことと関連していて、さらに子どもの理解と正解とのギャップを埋めるような質問です。
「テストする」
次に、テストするとは、実際に問題を解いて習ったことをアウトプットする場を設けることです。
覚えたことを一問一答でアウトプットするのでも構いませんし、学校のテストみたいに自分の理解を試すのも良いです。
「描く」
最後に、描くとは、習ったことをイラストなどにして自分で絵に描くことです。
勉強はほとんどが先生からの言葉や文字で学びます。その習った言葉や文字を絵にしてみることで理解度も深くなります。
以上が、心理学的に効果のある六つの勉強法です。
勉強法はわかりましたが、どの学年でどのような勉強法が有効なのかを最後に見ていきます。
③どの学年でどのような勉強法が学力向上に有効なのか?
六つの勉強法を紹介しましたが、最後に、学年によって六つの勉強法の有効性に差があることをお話します。六つの勉強法をむやみやたらに実行すればいいという話ではありません。
ゲーテ大学のBrodさんが2021年にまとめた研究によると、六つの勉強法は学年によって効果が異なります。
それをまとめたのが以下の図です。
大学生と高校生と中学生では、六つの勉強法のほぼすべてが有効だと言われています。
しかし、小学生では学年によって勉強法の効果がまちまちになります。
小学校高学年では、有効性が高い勉強法は「概念地図」「予想する」「テストする」の三つです。その他の勉強法は望ましくないか、効果があるとは言えないという結果です。
一方、小学校低学年では、有効性が高い勉強法は「概念地図」と「テストする」の二つだけです。
おそらく、「説明する」ことや「描く」ことは小学生には難しすぎる可能性が高いです。なので、それぞれの知能の発達度合いに応じた勉強法を採用するのが大切です。
④まとめ
以上をまとめると、
- 自分にあっている勉強法は成績や学力向上には大事。
- 自分にあった勉強法は学生の間だけではなく一生の問題。
- 教育心理学的に成績が上がる勉強法は、「概念マッピング」「説明する」「予想する」「質問する」「テストする」「描く」の六つ。
- 学年により六つの勉強法の効果は異なり、特に小学生では知的発達の度合いに応じて勉強法を考えるべき。
教育心理学的に学力向上に有効な六つの勉強法について見てきましたが、六つの中でも生徒や子どもにあっている方法を採用するのが大切です。
学校や塾などたくさんの生徒を抱える先生では、なかなか一人一人の生徒の勉強法まで指導するのは難しいです。
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参考文献
Brod. G. (2021). Generative Learning: Which Strategies for What Age? Educational Psychology Review, 33, 1295-1318.